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GIRO DI KARUIZAWA 2008 ③ -DAY 2-

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“ジーロ・デ・軽井沢”の2日目は、初日とは打って変わって素晴らしい天気に恵まれました。
2日目のスタート地点となった軽井沢プリンスホテルスキー場の駐車場には、前日の汚れを落としピカピカに磨き上げられた名車達が勢ぞろいし、残り半日となった小旅行の始まりを待ちわびています(左上写真)。
私の愛車の後ろに停まっていた81番の車輌は、俳優の唐沢寿明さん(右上写真左)が駆る1966年式のポルシェ911でした。
前日と同じ時刻にスタートすると、2日目のルートである草津方面へと向かい、気持ちのいい山道を他の参加車輌と共に駆け抜けていきます(左下写真)。
草津の連続CPでの計測を終え、軽井沢への帰り道に通った有料道路から臨む浅間山の雄大な姿は素晴らしく、思わず大声で叫びたくなってしまいました(右下写真)。
-続く-

MR. JONATHAN SPENCER

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“エドウィン・ハウス”の新社長、ジョナサン・スペンサー氏(左写真)が昨日来日しました。
“エドウィン・ウッドハウス”は先月を以って大手服地製造グループの傘下に入り、経営陣も一新されました(詳しくはこちらから)。
スペンサー氏は3年前同社に入社して以来、主に英国内のセールスを担当してきましたが、今回はその手腕と人柄を買われての抜擢です。
ちなみに氏は39歳の若さで、4歳と3歳の2児の父。
今日は“ブランケット(=マス見本・右写真)”と呼ばれる試作サンプルを使いながら、来年の春夏シーズンに向けた柄出し作業をしました。

GIRO DI KARUIZAWA 2008 ② WELCOME PARTY

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私が出場した過去2回の“ジーロ・デ・軽井沢”は“万平ホテル”が基点・宿泊地でしたが、今回は“軽井沢プリンスホテル”が舞台となりました。
初日の競技が終了した後の19:30からは同ホテルの大宴会場で、全参加者と大会関係者を交えた“ウェルカムパーティー”が盛大に開催されました(左上写真は乾杯前の来賓挨拶の模様)。
初日の長い競技を終えた後の一杯は格別で、美味しい料理を囲みながら他のエントラント(参加者)との親交を深められるこのパーティーは、“ジーロ・デ・軽井沢”の大きな愉しみの一つです。
そして、このパーティーで最も盛り上がるのが表彰式で、初日の競技の各CPの1~3位が発表され、受賞者にはトロフィーが贈られるのです。(2日目の競技の表彰、及び総合優勝・入賞の発表は、全ての競技が終わった後の昼食パーティー“フェアウェルパーティー”で行なわれます)
初日には7CPあったのですが、連続したCPは併せて一つとなるのでこの時は5CP分の表彰が行なわれ、15個のトロフィーが用意されていました。
しかし、なにせ参加車輌が102台と多く、成績上位はいつも“ラフェスタ・ミッレ・ミリア”などにも出場しているヴェテランの方々が占めているので、受賞は決して簡単ではありません。
私も過去2回の大会で、一つのトロフィーもいただいたことがありませんでした。
さて、ついに表彰式が始まり、今年もプレゼンターとして招かれていた共に直木賞作家の藤田宜永、小池真理子ご夫妻が、受賞者にトロフィーと副賞のワインを渡していきます。そして...
私と友人のW君が駆った34号車は、5・6CPと7CPの両方で3位を受賞!!
2度壇上に呼ばれ、2つのトロフィーをいただきました(右上写真は7CPの受賞)。
私は元々藤田宜永さんの大ファンなのですが、ご縁があって(詳しくはこちらから)2年前の“ジーロ・デ・軽井沢”のパーティーの時には隣の席に座らせていただき、その後は2人で飲みに連れていっていただき夢のような時間を過ごしました。
そんな藤田さんご夫妻からトロフィーを2つ(左下写真)もいただいたことは本当に嬉しく、よい思い出になりました。
お知り合いの方々からも祝福していただき、愉しい夜はバンドの演奏とともに更けていきました。-続く-
(PHOTO: SPECIAL THANKS TO MR. NAKAJIMA & MR. SUZUKI)

GIRO DI KARUIZAWA 2008 ① -DAY 1-

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軽井沢を舞台に繰り広げられるヒストリックカーのタイムラリー、“ジーロ・デ・軽井沢”の第7回大会が先週の土・日曜に開催され、私も3年連続・3回目の出場を果たしてきました。
今回のコ・ドライバー(ナビ)は弟ではなく、友人のW君に務めてもらったのですが、タイムラリー出場経験が全くない彼の為に事前にルール勉強会をしたりしたものの(私自身もまだまだ初心者ですが...)、実質的にぶっつけ本番の初タッグでした。
初日はあいにくの雨でしたが、集合場所の軽井沢プリンスホテルには102台の参加車輌が集まりました(左上写真)。
スタートはエルツおもちゃ博物館の駐車場に移動して行なわれ、9時1分スタートの1号車を皮切りに、30秒おきに順番にスタートしていきます(右上写真は私の運転する34号車のスタートの模様です)。
さて、このタイムラリーのルールを簡単に説明させていただくと、
1:スタートからゴールまでの道のりが示された“コマ図”と呼ばれる特殊な地図を使いながら、各CP(チェックポイント)を間違えずに通過していく。(“コマ図”は「A地点から750m先のB地点で、Y字路を右へ」、「B地点から3・5km先のC地点のガソリンスタンドを左折」と言った指示が連続した図で描かれた地図で、自分がどういうルートで走っているのか分からず、また走行中は前のポイントからどれだけの距離を走ったか絶えず把握していないといけない)
2:「スタート後、第1CPを1時間23分51秒76(今大会から、秒は小数点以下2桁まで!!)で通過」、「第2CPを41分12秒35で通過」と言った指示に基づき、正確な通過時刻を自分で計算する。#スタート時刻は各車異なる。
3:各CPに設置されている計測ラインを指示時間ジャストで踏む(前輪が載った瞬間を機械計測)。
という3つの要素からなり、各CPをどれだけ少ない誤差で通過できるかを競います。
尚、各計測ラインの10m手前にはもう1本のラインがあり、このラインを越えると車を停止させてはいけない為、無事CPに到着した車はこの10mラインを先頭に順番に並び、自車の指定時刻の10秒前位になるとゆっくりと前進を始め、指定時刻ジャストを目指してラインを踏むのです。
この辺りは子供がストップウォッチで10秒00ジャストに押すことを競うゲームに似ており、クラシックカーのタイムラリーではこれを大人が車でやるのですが、ここに至るまでには「コマ図を見ながらCPに無事辿り着く」という冒険的要素と、「指定時刻を正確に計算する」という算数的要素があります。
また、CPとCPが連続しているケースもあり、第6CPの6秒71後に第7CPを通過といった難易度が高い箇所もあります。
上記の作業の大半はコ・ドライバーが行ない、ドライバーは指示の通り運転してCPに到着すると、10秒前からのカウントダウンに全神経を集中させます。
言葉で説明するのは大変ですが、タイムラリーはかなり奥深くゲーム性の高い競技で、参加者は皆真剣そのものです。
左下の写真は初日の第1CPの様子で、白い41号車(FIAT ABARTH 695)がまさに計測ラインを踏もうとしており、後ろの空色の42号車(FIAT 850)は10m手前のライン(奥の看板があるところ)で自分の時刻が来るのを待っています。
天候だけは残念でしたが、緑あふれる山道で美しいクラシックカー達とのランデブーを愉しみました(右下写真)。
-続く-

SAVILE ROW ② HUNTSMAN -Ⅱ-

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“ハンツマン”訪問の続編です。
今回の訪問では、ジェネラルマネージャーのピーター・スミス氏に私達一行を案内していただきました。
私は数年前に同店にお邪魔した時に一度お会いしたことがあるのですが、スポーツマン体型の若きセールス担当の氏は物腰の柔らかさがさすがで、以前は一番地のギーブス&ホークスに在籍していたそうです。
今回もスミス氏のご好意で、通常は入ることのできない工房の中を見学させていただきました。
左上写真は地下にある型紙の保管室のもので、顧客の型紙はこちらで長期に亘り保存されます。
右上の写真に写っているのは、工房の片隅に干されていたキャンバス(芯地)で、素材にもよりますが収縮させるために一度水に通してから使用するそうです。
下の写真は縫製の模様ですが、工房ではベテランから若手まで多くの方が作業をしています。
近年サヴィル・ロウの工房では女性の姿を多く見かけますが、右下写真でボタン穴をかがっているのも熟練の女性職人です。

SAVILE ROW ① HUNTSMAN -Ⅰ-

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今回からは、今年の2月20日から滞在した英国での話題をお届けいたします。
まず、紳士服と言えばやはり“聖地”サヴィル・ロウ。
今回の英国滞在は、日本からはるばるいらして下さったお取引先の若手テーラーさんのアテンドがあった為、久しぶりにサヴィル・ロウの名門テーラー訪問を企画しました。
“ハリソンズ オブ エジンバラ”を傘下に持ち、サヴィル・ロウの全ての名門テーラーに服地を供給する英国最大のファミリーマーチャント、“リア ブラウン&ダンスフォード”のジェームス・ダンスフォード氏に今回もアレンジしていただき、当日は同行までしていただきました。
さて、始めにお邪魔した11番地の“HUNTSMAN(ハンツマン)”は、創業1849年という長い歴史を誇り、欧州各国の王族・貴族の御用達テーラーとしてその名を馳せてきました。
“ハンツマン”のビスポークスーツは一ツ釦にこだわったその独特のスタイルと共に、「サヴィル・ロウで一番高価」と言われるそのプライスも有名で、現在の一着仕立て上がりのスタート価格はなんと4,000ポンド(約80万円)だそうです。
左上写真は通りに面したサロンで、顧客はこちらで生地選びなどを行います。
以前は違ったのですが、現在はサロンの奥にカッター(裁断士)の為の裁断台が配置されており、実際の作業をサロン内から見学することができます(右上写真)。
左下写真はカッターの一人が仮縫い後の調整をしている様子。
見せていただいた古いオーダー台帳(右下写真)には、顧客が過去にオーダーした服地のカッティングが整然と収められていました。
-続く-

BIELMONTE

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今回は、シリーズでお届けした“エルメネジルド・ゼニア”訪問の番外編です。
同社の工場があるトリヴェロは、BIELMONTE(ビエルモンテ=ビエラ山)の麓に位置するのですが、この山の頂上へ至る14キロにわたる道路を建設させたのは、なんとエルメネジルド・ゼニア本人でした。
現在、この一帯は“OASI ZEGNA(オアジ・ゼニア)”と呼ばれる自然公園となっており、その広さは約100平方キロにおよびます。
私が訪問した日は午前中で工場見学と打ち合わせが終わり、その後ドライブがてらビエルモンテの山頂近くまで連れて行っていただき、昼食はロッヂのレストランでご馳走になりました。
道中及び山頂の景観はとても素晴らしく、慌しい出張の中でのほんの一瞬でしたが大変よい思い出となりました。
左写真は有名なMONTEROSA(モンテローザ)方面を望む美しい眺め。
右写真はいつもお世話になっており今回も同行いただいた、“アニオナ”担当のバッザン氏とのツーショットです。
#今回でイタリア滞在の話題は終了です。

ERMENEGILDO ZEGNA(AGNONA) ③

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総合ファッション企業に成長した“エルメネジルド・ゼニア”ですが、やはり核となるのは同社のオリジンである服地事業です。
このトリヴェロの工場では約450名のスタッフが服地製造に従事し、年間およそ200万メーターの高級服地を市場に送り出しています。
そして先日書かせていただいたように、この中には同社が1999年に買収した高級婦人服地ブランド“アニオナ”の服地も含まれています。
クオリティーが高くエレガントな“アニオナ”の服地は、欧州のトップメゾンで引っ張りだこですが、弊社でも取り扱い婦人服地の中で最も重要な位置を占めています。
今回の訪問でも、製造中や出来上がり後の“アニオナ”服地を多く見かけました(右上写真)。
カシミア、アルパカを始めヴィキューナなどの高級獣毛を得意とする同ブランドですが、起毛を必要とする品質には現在もティーゼル(あざみの一種)の実を使用した伝統的な仕上げを行なっています(左下写真)。
クリックして拡大していただくと分かり易いと思いますが、右下の写真は右側が起毛前、左側が起毛後の状態で、確かアルパカ服地だったと思います。

OSAKA BRANCH

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現在出張中で、弊社の大阪営業所にいます。
昨晩は一時凄い雨でしたが、今日は晴れていて気持ちのいい陽気です。
オフィスから見える淀川沿いの景色にも、新緑が眩しい木々の姿が目立っています。
今回の出張では社内外で様々な打ち合わせがあるのですが、今朝は大阪営業所の営業スタッフに来シーズン(A/W2008)のコレクション説明をしました。
明日の午後には東京に戻ります。

ERMENEGILDO ZEGNA(AGNONA) ②

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“エルメネジルド・ゼニア”訪問の続編です。
本社社屋と工場は敷地内ですべて繋がっているのですが、その社屋の側面にあり前回ご紹介した庭園に面した部分には、恐らく以前はダイニングルームとして使われていたであろう(そして、近年は講堂として使われることもある)、美しい壁画に囲まれた部屋があります(左上写真)。
ちなみに、この壁画には産業革命以前の服地製造工程が描かれており、工程順に飾られているそうです。
この部屋に入ると目を惹かれるのは、壁面にそって陳列された原毛の数々。
刈り込まれたばかりの状態のメリノウール(右上写真)や、梱包されたままのカシミア(左下写真)など、スーツ地に使用される獣毛の様々な段階のものを見る事ができます。
私もこういう仕事をしていますが、色々な原毛を見比べられる機会はあまりないので、大変興味深く見学しました(勿論、実際に触れることもできます)。
右下写真にあるのは、最高品質の賞を受賞したウールやモヘアなどの原毛です。
-続く-