軽井沢を舞台に繰り広げられるヒストリックカーのタイムラリー、“ジーロ・デ・軽井沢”の第7回大会が先週の土・日曜に開催され、私も3年連続・3回目の出場を果たしてきました。
今回のコ・ドライバー(ナビ)は弟ではなく、友人のW君に務めてもらったのですが、タイムラリー出場経験が全くない彼の為に事前にルール勉強会をしたりしたものの(私自身もまだまだ初心者ですが...)、実質的にぶっつけ本番の初タッグでした。
初日はあいにくの雨でしたが、集合場所の軽井沢プリンスホテルには102台の参加車輌が集まりました(左上写真)。
スタートはエルツおもちゃ博物館の駐車場に移動して行なわれ、9時1分スタートの1号車を皮切りに、30秒おきに順番にスタートしていきます(右上写真は私の運転する34号車のスタートの模様です)。
さて、このタイムラリーのルールを簡単に説明させていただくと、
1:スタートからゴールまでの道のりが示された“コマ図”と呼ばれる特殊な地図を使いながら、各CP(チェックポイント)を間違えずに通過していく。(“コマ図”は「A地点から750m先のB地点で、Y字路を右へ」、「B地点から3・5km先のC地点のガソリンスタンドを左折」と言った指示が連続した図で描かれた地図で、自分がどういうルートで走っているのか分からず、また走行中は前のポイントからどれだけの距離を走ったか絶えず把握していないといけない)
2:「スタート後、第1CPを1時間23分51秒76(今大会から、秒は小数点以下2桁まで!!)で通過」、「第2CPを41分12秒35で通過」と言った指示に基づき、正確な通過時刻を自分で計算する。#スタート時刻は各車異なる。
3:各CPに設置されている計測ラインを指示時間ジャストで踏む(前輪が載った瞬間を機械計測)。
という3つの要素からなり、各CPをどれだけ少ない誤差で通過できるかを競います。
尚、各計測ラインの10m手前にはもう1本のラインがあり、このラインを越えると車を停止させてはいけない為、無事CPに到着した車はこの10mラインを先頭に順番に並び、自車の指定時刻の10秒前位になるとゆっくりと前進を始め、指定時刻ジャストを目指してラインを踏むのです。
この辺りは子供がストップウォッチで10秒00ジャストに押すことを競うゲームに似ており、クラシックカーのタイムラリーではこれを大人が車でやるのですが、ここに至るまでには「コマ図を見ながらCPに無事辿り着く」という冒険的要素と、「指定時刻を正確に計算する」という算数的要素があります。
また、CPとCPが連続しているケースもあり、第6CPの6秒71後に第7CPを通過といった難易度が高い箇所もあります。
上記の作業の大半はコ・ドライバーが行ない、ドライバーは指示の通り運転してCPに到着すると、10秒前からのカウントダウンに全神経を集中させます。
言葉で説明するのは大変ですが、タイムラリーはかなり奥深くゲーム性の高い競技で、参加者は皆真剣そのものです。
左下の写真は初日の第1CPの様子で、白い41号車(FIAT ABARTH 695)がまさに計測ラインを踏もうとしており、後ろの空色の42号車(FIAT 850)は10m手前のライン(奥の看板があるところ)で自分の時刻が来るのを待っています。
天候だけは残念でしたが、緑あふれる山道で美しいクラシックカー達とのランデブーを愉しみました(右下写真)。
-続く-