弊社のサイトのコンテンツの一つ、“A GUIDE TO FABRICS”内の“VIRTUAL TOUR”に書かせていただいておりますが、現在の“エドウィン・ウッドハウス”の本拠地ファースリーに誕生した宣教師 サミュエル・マーズデン(1764-1838)は、後にニュージーランドに渡り住み、1807年に初めてメリノウールをオーストラリアから英国に持ち込んだ人物として、英国服地の歴史に名を残す功労者です。
同氏は他にも数々の功績を残し、1838年にオーストラリアのシドニーで一生を終えています。
高品質な英国服地は世界中で高い評価を受けていますが、それは英国に持ち込まれたファインウールの恩恵によるものが大きく、サミュエル・マーズデンの存在無くして今日の英国服地はありえなかったとも言えます。
本年はこの初めてのメリノウール輸入から200年を数える記念すべき年であり、“M200”と名付けられた同氏の功績を称えるイベントが複数開催されています。
上の写真はテキスタイル業界紙の記事なのですが、“エドウィン・ウッドハウス”の4代目共同経営者の一人、ウィリアム・ゴント氏が駐英オーストラリア大使を表敬訪問した時のことが書かれています。
ウィリアム・ゴント氏がリチャード・アルストン駐英オーストラリア大使にプレゼントしているのは、現在の同社のスーツ地ラインナップでトップとなる、SUPER200'S & CASHMERE“MIRAGE(ミラージュ・日本未発売)”です。
“エドウィン・ウッドハウス”も本年創業150周年を迎えましたが、英国服地の輝かしい歴史を象徴する今回のイベントに招かれ、ウィリアム・ゴント氏も誠に光栄と喜んでいました。
左下写真は、“エドウィン・ウッドハウス”の本社から300m程の場所にあるサミュエル・マーズデンの記念碑、右下写真は改良が進みよりファインな原毛を生み出す、今日のオーストラリアメリノ種の羊です。